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◆エロメイン(爆)の短編集です。3本入っています。ほぼカップルとして出来上がってる設定です。
この本のディーノは恥じらいがありません(笑)
sexへの抵抗もありません…って、今までとあんま変わらないか…(笑)
以下、収録のタイトルと説明。全てあっまあまのラブラブ本です。



★Jealousy(現代)
 二人の元に、ディーノの親しい友人でもある仕事相手が現れ、挨拶のキスをした。
 それを見た恭弥は、急にその場から立ち去ってしまい…

・タイトル通り、恭弥嫉妬ネタ。オリキャラのディーノの友人、結構出ばってます、すみません。
 ただ、半分以上占めるエロは嫉妬とはあんまり関係なくなりました(爆)甘ラブです。
 →抜粋文へ

★Sex Symbol(3年後くらい)
 三ヶ月も仕事ですれ違って欲求不満の恭弥は、「テレフォンセックスしよう」とディーノに電話をかけてくる。
 しかもその為に、ディーノに大人の玩具まで送りつけて来て…

・ホント馬鹿なネタ(笑)でも何故だかギャグというより、ただの馬鹿っぷるです。やっぱり。
 TelSexと玩具がメイン。ディーノ側を書いてます。ようはディーノが1人でやっている…と(笑)
 →抜粋文へ

★LATE SHOW(現代)
 恭弥のもとにリボーンからの電話がかかり「面白いもんが見られるぞ」と、綱吉の家に赴く。
 そこで見たのは、べろべろに酔ったディーノの姿だった。

・好きみたいです、酔っ払いネタ(笑)ただ、サイトでは書いてないディーノ泥酔パターンですね。
 もー、困ったくらいにディーノがでろでろです。かなり盛大にやってるので、男受けが好きな人はご注意。
 珍しく恭弥視点のエロです。ディーノがへべれけなので仕方ない(笑)恭弥のSっぷりを発揮してます。たぶん。
 →抜粋文へ




<文章一部抜粋>

★Jealousy

「ちょ、待てって!そんなに怒るなよ…!」
「何で僕が怒る必要があるの?」

置いて行こうとする恭弥の腕を慌てて掴んで、ディーノは引き止める。
その言葉にぴくり…、と反応し、恭弥は立ち止まった。

(ったく、本当に素直じゃねぇ)

明らかに怒気を発しているのに、この言いよう。
しかしここで自分までつられては、この恭弥と付き合うのは無理だろう。
ほぼ確信できる不機嫌な理由は、この状態で素直に認めるわけがない。
ここはどうにか、湾曲にまるめこまないと…

「お前を放っておいたからだろ?…悪かったよ、待たせて」
「……確かに退屈しそうだったから、帰って来たんだけどね」

微妙にポイントをずらして謝ると、恭弥は一つ息をついて、引こうとしていた腕の力を抜いた。
どうやら何とか、話をする気にはなったらしい。
難しい奴だなぁ…と、今さらながら苦笑するが。
しかしこーゆう捻くれた所も嫌いじゃないのだから、オレも大概おかしいんだよな。

「ごめんな」

僅かに拗ねたように目を細める恭弥に内心で笑んで、ディーノはぎゅ…と抱き締める。
往来で人の流れもあるのだが。そんな事は気にもしていないようだ。
それに“雲雀恭弥”に、視線を止める者は居ない。

「詫びる気があるなら…、キスして」

その腕を払いのけず包み込まれた恭弥が、ふう…と嘆息してから。
ぼそりと呟いた。その内容に、驚いたようにぱちぱち、と瞬きをする。

「……ここで?」
「そう、ここで」

くどいようだが、ここは往来である。
別にキス程度、どんな場所でも構わない気質のディーノはともかく、恭弥は良いのかなぁ…と思いつつも。
じ…っと腕の中から向ける黒い瞳に、吸い寄せられるように顔を寄せて。
そのまま口付けた。

軽く触れるだけで離れようとしたのに。恭弥の腕が後頭部に伸びてきて、ぐい…と押し付けられる。
ざわざわと周りの喧騒が消えていく。深く合わさるキスに、ディーノは目を閉じた。
何だか…必要以上に舐め回すように、口内を巡る舌の動きは。
やっぱりさっきの事が関係するのかなぁ…と、と思ったら。
もう何だか、可愛くてたまらなくて。口付けを受けながら腰に回した腕に力をこめる。
暫くして満足したのか。恭弥が顔を離して、最後にペロ…と下唇を舐めていった。



★Sex Symbol

「よう」
『これで3回目、何してんの?』
「あー…悪い、シャワー浴びてた」
『…ま、良いけど。それより、その調子だとまだ、中身は見てないね』
「んあ?…あー、あの箱か」

そう言いながらディーノは視線を箱に移して、よいせ…とベッドに上がった。
携帯を肩と耳に挟んで固定し、止められたテープをべりべりと外していく。

「何かロマが言ってたぞー?お前、あいつに電話したって」
『うん、あなたへの送付物をあの人が確認しないわけないと思ってね。気付いて良かったよ』
「んだよ、見られたら困るものなんて、そうそうないだろー?」

その問いに恭弥は曖昧に濁すだけだった。「見ればわかる」と。
訝しげに眉を寄せながらテープを除いて、とりあえず開くようになった箱を、べり…っと引き剥がす。
すると、梱包材に包まれた一回り小さい木箱が出てきた。
厳重にしてやがんなー…と思いつつ、ビニール製の梱包材を退けて、その蓋を開け。
更に覆ってある布を開いた瞬間。
ディーノは絶句した。

「……な、な、な…」
『理由がわかった?そんな物、あの人も見たくないだろうからね』
「な、な…っ、何考えてんだ…っ!お前、わぁ…」

がく…と、項垂れてしまうのも無理はない。
そこにあったのは、男性器を模したシリコン製の…、まぁいわゆる、大人の玩具という物が。
上質な黒のビロードの布に包まれて、入っていたのである。
あまりの予想外な…、いや、恭弥からの送付物なんて予想できるものでもないが。
それでもこれは突飛すぎる代物だろう。

「いっくら寂しいからって…こんなもんで慰める趣味はねぇぞ、オレはっ、…怒るぞ!!」
『誰も1人で使えなんて言ってないよ。それは僕の為に使ってもらうんだから』

凄い剣幕で携帯に叫ぶディーノと対照的に、恭弥の声は冷静なものだった。
意味不明な回答に頭に上りかけた熱の変わりに、疑問符が浮かんだ。

「な…、何言って…?」
『僕もそろそろ本当に溜まってるんだけど。でもあまり血は流さないようにって草壁は言うし』
「……それは、その通りにしてやってくれ」
『そう思うなら協力して。まだそっちに行けそうにないし、かと言って1人で抜いたらよけい苛つきそうだ』
「だから、要点を早く言え。これを送った理由とどう繋がるんだ!」
『テレフォンセックスしよう』
「…………はぁ?!」



★LATE SHOW

「あれぇー…、きょーやじゃん、ひっさ、しぃーぶり〜」

と、へらへら…っと笑って手をひらひらさせる。
どう考えても呂律が怪しい言葉に、綱吉のみならず恭弥も、僅かに眉を上げ驚いた表情をした。

「ディ、ディーノさん…どーしちゃったの?」

綱吉がリボーンに向けてそう聞くと「酔っ払ってんだぞ」と、面白そうに言った。

「へ?!でも、ディーノさんってすっごく酒強いって」
「ま、オレには敵わなかった。そんだけの話だ」
「―――って、お前赤ん坊だろお?!飲んでいーのかよ!」

そんな突っ込み漫才を無視して、恭弥はつかつかとベッドに向かうと。ぐい…と金髪を乱暴に掴んで顔を向けさせる。
痛そう…!と、顔を顰めた綱吉に反し、ディーノは、にへら〜と笑っていた。酔って痛覚もないのだろうか。

「こんな近くにーぃ、きょーやの顔があるー、相変わらずかーわいい、なぁ」
「………なるほど、この状態は確かに初めて見るよ。飲み比べでもしたのかい?」
「まーな。頼んどいた酒を持って来たから、引き止めて付き合わせたんだ。どーやら体質的に合わないやつだったみてーだな。
オレもここまで酔ってんのは初めて見たぞ」
「へぇ。面白いね、これ持って帰って良いんだ?」
「あぁ、好きにしていーぞ」

あ、あの。ディーノさん可愛いとか言ってますけど。ああああの!ヒバリさんの首に手を回したりしてますけど!!!
何だか冷静に言葉をかわす二人をよそに、嬉しそうに笑っているディーノが恭弥に擦り寄るように腕を伸ばしている。
それを当然のようにさせている恭弥と、甘えるような仕草のディーノに。綱吉は何だかいけないものを見ているような気がして、赤面してしまった。

「なぁー…、きょーや。キスしてえ…、から…、こっち…向けってぇ…」

身体はディーノを抱きとめているものの、顔をリボーンに向けている恭弥に、不満げに鼻にかかった声で言うと。ぐい…と恭弥の顔を自分の方に向けて。
あろう事かそのまま唇を押し付けてしまった。

「ふ」
「ひぃーーーー!!」

それを面白そうに口端を上げ眺めるリボーンと。頭を抱えて悲鳴を上げる綱吉に構わず。
ディーノは恭弥の頭を抱え込んで、うっとりと唇を合わせている。

「失礼しましたー!!!」

そこまでで、耐え切れないといった風に叫んで、綱吉は真っ赤な顔をしてそこから立ち去っていく。
残ったリボーンは面白そうにそのまま留まって。残っていたグラスを傾けていた。
まるで酒の肴とでも言うかのように。

「ん…、ぅ…、きょ…や…」
「…仕方ない人だな……、あなたの家庭教師が見てるよ?」

そう言いつつも仕掛けてくる舌を受け止めながら、恭弥は常にやるようにディーノに応える。
周りは目に入ってないのか、ディーノもまた、いつものようにキスに陶酔していた。

「このままこの部屋、使ってもいーぞ?」
「――それは遠慮しておくよ」

何だかなだれ込んでしまいそうな雰囲気に愉快そうにリボーンが言うと、恭弥は顔を顰めて断る。
いくらなんでも、この赤ん坊が居る家で事に及びたくはない。民家の壁なんて間違いなく声は筒抜けになるだろう。
意識がある状態なら違う意味で楽しめるだろうが、今のディーノではただ、赤ん坊を楽しませるだけになる気がする。

「ほら…、続きは後。少しは立ってくれないと、連れて行けないんだから」
「ん…、もっと…恭弥…」

それでもリボーンの前で、しっかり数分はキスを交わして。
それなのに恭弥は息も乱してない様子でぐずるディーノを引っ張り立たせると、肩に腕を回させて、半ば引きずるように歩き出した。